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2013年3月2日土曜日
日本人のコミュニケーションの特徴
先日、大石久和先生の講演会に行ってきました。
大石先生は、旧建設省に入省後、一貫して道路行政に携わり、現在は(財)国土技術研究センターの理事長をされています。
国土をいかに経営していくか、をテーマに「国土学」として提唱し、この視点から日本、日本人の特殊性を論じています。
講演では、日本の国土の特徴や国土行政のあり方など、様々なお話を聞かせて頂きましたが、今回はこの内容の中から、日本人と外国人のコミュニケーション方法の違いについて、抜粋してご紹介します。
ちょっと、本メルマガの今までの内容とは毛色が違いますが、たまにはこういったお話も、おつきあい頂ければと。
先生によれば、日本人と外国人の人間性に大きな違いがあるのは、大量死の歴史からきているそうです。
ここで、外国人というのは西洋人や中国、韓国人、西アジア人など、古い歴史的をもった人々を対象にしています。
日本人の大量死は、主に自然災害であるのに対し、外国人は、大量虐殺による死が非常に多いそうです。
日本の自然災害といえば、今さら言うまでもありませんね。
真っ先に挙げられるのが、地震でしょうね。
阪神大震災の経験は今も生々しく覚えていますし、東日本大震災では、被災者は今現在も不便な生活を強いられています。
台風の被害も毎年、ニュース等で目にしますね。
余談ながら、2年前の台風では、私の作っていた農作物が全滅してしまい、大いに悲しんだものです。
日本は急な山が多く、水の流れがはやくて強いので、大雨による土砂崩れや洪水が頻発しやすい、という面もあります。
またまた、余談というか、ぼやきですが、最近は山間地の開発とか森林の保全が不十分に貯水機能が低下しているせいか、ちょっとした雨でも簡単に川が氾濫しそうになります。
話は戻って、このような災害の前では、人間も犬猫、草木でも変わりはありません。
無力で天意に翻弄される存在です。
「山川草木国土悉皆成仏」といった概念が自然に発生します。
また、こういった大災害は昔の人にとっては、天意が起こすことですから、誰も恨むことができません。
不合理な死は、受け入れ、忘れてしまう他に術はありません。
勢い、場当たり的、情緒的な性格になっていきます。
外国では、このような自然災害はさほど多くありません。
その代わり、虐殺によって大量死します。
世界を見渡せば、何10万、何100万、何1000万人が一挙に殺された例が枚挙にいとまなくあります。
過去の歴史で大量殺戮No.1は第2次世界大戦で5500万人、No.2が毛沢東の一連の政策による大量死で4500万人。
ちなみに、日本では第2次世界大戦(日本人犠牲者310万人)は除くと、一番多く殺されたのは島原の乱で約2万人だそうです。
レベルが違いますね。
外国では、環境が変わるのは主に人為的な結果です。
つまり、人間だけが特別で、他の動植物と違って環境を変えることが出来るわけです。
そして、大量死する原因も、人間に求めることができます。
このような状況であれば、当然、死んだり環境が変わった理由を追及します。
そして、自分が次に巻き込まれないために、合理的な思考を行います。
悲しいなどという情緒にいつまでも浸っていると、次に自分が殺されてしまいます。
こうした歴史の結果、日本人と他の外国人では、その性格、コミュニケーション方法がかなり変わったものになりました。
日本人は情緒的で短期的な視野を持つのに対し、外国人は論理的で長期的な視野を持つようになりました。
話をするときも、日本人は何となくフィーリングで話をするのに対し、外人はトコトン突き詰めて議論する、といったところがあります。
日本人は、おとなしく礼儀正しく、あまり自己主張をしませんが、外国人はその真逆となりました。
話し言葉をとってみてもそうです。
「行け!」と日本語で言うのと「Go!」と英語で言うのでは響きの強さが違います。
また、日本人は大勢で一致団結して事に当たるのに対し、外国人は基本的には一人で事に当たります。
日本でチームで仕事をする場合は一人一人の責任は曖昧なまま、全体で連帯責任を負うようにします。
そうすると、個人個人の長所を生かし、短所を補いあって大きな力を発揮します。
外国ではチームとなって仕事する場合でも、一人一人の権限と責任を明確化しないと力を発揮できなくなります。
以上、非常に面白い視点から日本人論を展開していて、とても説得力があるように感じられましたが、皆様はいかがでしたでしょうか?
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