2013年7月6日土曜日

エビデンス



先週は、私が以前に受けたセミナーの悪口を書いてしまいました。

その時の講師はお医者さんでしたが、ちょっと話を煽り過ぎで事実と異なる部分があるように思えてしまったのです。

お医者さんと言えば、最近EBMという概念が広まっているので、特に強くそう感じたのかもしれません。



このEBMというのは、根拠に基づく医療(Evidence based medicine)の略です。

アメリカで生まれた概念で、科学的根拠(エビデンス)に基づいて患者さんの治療をすることです。

「根拠に基づくって、じゃあ今までは根拠に基づかなかったの?」とツッコミを入れたくなりますが、情報技術の発達によって膨大な情報から本当に患者によい治療を選択出来るようになったということです。



この言葉を私が初めて聞いたのは、ぎっくり腰に関してです。

以前は、「ぎっくり腰は痛みが引くまで出来るだけ安静にしておきなさい」と言われていました。

が、エビデンスを集めてみたら、「少しでも動けるようになったら、出来るだけいつもの生活をしましょう」という結果になっています。

正反対ですね。

今までお医者さんに言われていたことは何だったんでしょう。

このように、「こういう患者さんは、こういう治療がよい」という理屈があっても、臨床結果などの根拠を調べてみると、実は逆の結果になったりすることはよくあるようです。



これは、医療に限らず世間一般にも言えます。

世の中で常識的に思われていることでも、エビデンスを調べてみると、実はそうでもない。


このような事例を調べていて面白かったのは、犯罪に関する常識です。

最近の日本では、少年や外国人の犯罪が増えて治安が悪くなったという印象がありますが、犯罪率はここ10年くらいずっと減ってきているようです。
(平成23年までの統計)

また、通り魔事件等で面識のない殺人事件も増えている印象がありますが、これも減っていますし、そもそも全体の殺人事件の中でも比率自体が少ないです。
(平成21年までの統計)

さらに、殺人事件の加害者の半数は家族です。

その中でも、夫婦間では妻が加害者である場合が夫より2倍くらい多い、
子ども殺しでは全体の中で実母が6割以上(継母はほぼ0)という結果です(恐ろしい!!!)

これらは、ちょっと統計を調べればすぐに出てきます。

私たちのイメージからは、かなりかけ離れていますね。



このように、当たり前とか常識と思われることでも、鵜呑みにせずにまずは疑ってみるという姿勢が必要かもしれません。

(本ブログも、ウソをついている可能性は高いのですが、意図的ではないので、暖かい目でみて訂正して頂ければうれしいです)



ちなみに、コーチングをするときでも、言葉の正確さを常に意識するように、と師匠から常に言われています。

実際に、物事を事実に基づいて正しく認識したら、それだけで解決する問題もあります。

よくある思い込みを、自問自答してみましょう。

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