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2013年8月17日土曜日
組織とモチベーション
先日、ある会社員の方とコーチングしました。
その方は、会社のストレスでお悩みとのこと。
一言で言えば官僚的なんだそうです。
具体的な内容についてはここでは述べませんが、色んな細かい規則でがんじがらめ。
そして、少しでもその規則を破ると、自分のみならず部署全体で罰則があるそうです。
敷地の草取りを全員でやらされる、とのことです!
江戸時代の五人組のようですね。
まあ、会社には会社側の事情があるとは思いますが、社員のモチベーションを高めると言う意味では必ずしも上策とは言えないかもしれません。
では、そうした中でその会社員がどうすべきか?という話は今回はさておいて、会社側の立場からみて、どんなふうにすればやる気を引き出せるかについてです。
モチベーションに関する重要な理論としては、マズローの段階要求説があります。
このメルマガでも何度か出ましたね。
人間の欲求は、下位のレベルから順に、
生理的欲求→安全の欲求→親和の欲求→自我の欲求→自己実現の欲求
とあります。
最初に最下位の生理的欲求を持ち、これが満たされるに従って上位の欲求を持っていく、というもの。
この中で、現在の日本では、下位の要求は概ね満たされています。
その結果、自我の欲求や自己実現の欲求など、上位の欲求が高まっています。
また、個人もそうですが、社会そのものがそういった風潮になってきました。
お金のない若い人たちでも社会貢献したい、という人が増えました。
自己実現、自己重要感が自分にとって最も重要な価値観といったような・・・
そうした中で、上記のような規則でがんじがらめというのはどうでしょう?
自己重要感が満足されるはずもありません。
では、どうするかというと、当たり前ですが会社員を尊重することです。
それをさらに突き詰めて言うと、個人に選択肢を与え、責任と自覚を持ってもらうこと。
「規則でがんじがらめ」はその対極で、反発と無力感をもたらします。
規則はできるだけ最小限に留めます。
それ以上必要であれば、それは社員同士で考えて作ってもらいます。
その規則の必要性について十分共有できていれば、得られた結果は、きっと会社側から与えられたものとさほど変わらないはずです。
(連座制の罰則は採用されないとは思いますが)
これは会社だけに止まりません。
学校など、特にそうです。
私の子どもが通っている高校は、校則がほとんどありません。
それでも、交通マナーや携帯電話の決まり事など、新たなルールづくりをしなければならないことも多いです。
しかし、それらは、生徒会で生徒達が発議した上で、全校生徒の賛成多数で承認されます。
こうした、自主性を重んじる校風で、この学校はなかなか人気のようです。
時間はかかるかもしれませんが、個人の尊厳を認め、自主性を重んじることが結局は高いモチベーションとそれによる成果につながります。
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