2013年11月2日土曜日

出来事の意味付け


 昔聞いた話です。(細かいところは、間違えているかもしれません)

 昔、あるところに父親と双子の息子がいました。

 その父親はアル中で、息子に暴力をふるい、刑務所に入ったこともあります。

 このような父親の元で、二人の息子は成長し、それぞれ異なる人生を歩みました。

 一人の息子の方は、父親と同じような生活を送るようになりました。

 仕事もせずに、一日中飲んだくれ。

 もう一人の方は、一流大学を卒業して優良企業に就職。

 さらに、幸せな家庭を築いて健康的な生活をしていました。


 このように、双子で同じ能力、同じ状況におかれても、得られる結果は180度異なってしまっているのはなぜでしょう?




 疑問に思ったある人が、この二人に質問をしました。

「どうしてあなたは今のような生き方をするようになったのですか?」

 飲んだくれの方の息子はこう答えました。

「こんな親父を持って、他にどんな生き方ができるのだ?」

 もう一人の健康的な息子はこう答えました。

「こんな親父を持って、他にどんな生き方ができるのだ?」



 全く同じ答えです!

 同じですが、この答えの中では物事の捉え方に大きな違いがあります。

 我々は、自分の置かれた環境や世の中で起こる出来事をコントロールすることはできません。

 そのような出来事の中には、嫌なこともあれば、良いこともあるでしょう。

 では、もしも嫌な出来事があるとどうするか?

「親父があんなだから、俺はどうせうまくいかない」

 双子の一方の息子は、そう考えたのでしょう。

 しかし、こんな風に考えてしまうと、心が萎えて行動ができなくなってしまいます。

 多くの人は、嫌な出来事があったとき、

「世の中、いいことなんか何にもない」

「自分はどうしてダメなんだ!」

等々、ネガティブな捉え方をしてしまいます。

 そして、この飲んだくれの息子のように「他にどんな生き方ができる?」と自己正当化しがちです。

 その結果、いままでの生活をずるずると続けることになります。

 しかし、本当に望んでいることは、このような状態ではないはず。

 現状をよりよく改善するために、何らかの行動をしたいはずです。

 であれば、物事の捉え方を変えてみることが望ましいです。

 我々の身の回りで起こる出来事はコントロールできませんが、出来事の意味付けは自分でコントロールできます。


「親父がどうしようもない奴で頼りにできない分、俺はよりよい生活をするために頑張ろう」

 健康的な息子の方は、そのような意味付けをしたのでしょう。

 こんな前向きな意味付けの結果が、こちらの息子を幸福な人生に仕立て上げました。

 このような、ネガティブに思える出来事でも、ポジティブに捉えるとそれが行動の原動力となります。



 さらに先鋭的になると、わざわざネガティブな出来事を期待するような発言まで出てきます。

 戦国時代の武将の山中鹿之介の有名な言葉が
あります。

「憂きことぞこの上になお積もれかし限りある身の力試さん」

(つらいことがもっと私の身にふりかかってきますように。自分の力を限界まで試してやる!)

 と、なかなかここまでポジティブで強い気持ちを持ち続けるのは大変ですが、少しでも見習いたいものです。

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