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2013年12月17日火曜日
自らを熱く語る
「患者は医者に自らの人生を熱く語れ!」
以前、講演会に行った時に、お医者さんから聞いた言葉です。
(前にも書いたので、覚えている方もいると思います)
なぜ、そんなことをする必要があるのでしょう?
医者は病気に関心があるだけで、患者に関心がある訳ではないためです。
もし、患者が本当に自分のためになる治療をしてもらいたければ、医者に共感を持ってもらう必要があるのです。
逆も然りです。
「あの医者は、患者よりもお金に興味をもっている」
と思われると、誰も診察を受けにいかないでしょう。
「あの医者は、子どもの頃貧乏で医療費が払えずに親を失った。
その体験から貧しい人を救おうと猛勉強して医者になった」
というと、ああそうか、と患者はその医者に共感してそちらを選ぶことになるでしょう。
このように自分のストーリーを語ると、相手が共感して受け入れられやすくなります。
そもそも、共感とは、他人のことについて見聞きしたことを通じて心に触れることからはじまります。
そして、その人の立場に身を置き、その人の心の状態をともに分かち合います。
そして、その体験に感動して心を動かされます。
その人に自分の感情を投射して、その感情を自分も味わう訳です。
これは、人間活動の色んな場面で成り立ちます。
例えば、もしあなたがインターネットを通じて消費者に直接農産物を売る農家だとしましょう。
その時、あなたは自分の農産物の良さだけでなく、自分自身について語りましょう。
この時の、あなたのメッセージは、相手に共感を呼び覚まし、購買行動に結びつくことでしょう。
されらに、それだけでなく、お客様とあなたの関係も変わります。
それまでは単なる消費者と販売者でしかなかった関係が、共感を持つことにより友人とか同じ価値観を持つ同志となります。
そうはいっても、日本人は特に自分のことを語るのに慣れていないし、そもそも何を語ればいいか分からない・・・
このような悩みは、よくわかります。
そういう場合は、まずは簡単な一歩から始めましょう。
「今日、畑に行くと畦にきれいな花が咲いていて感動した」
「立派なダイコンだと思って掘りあげてみたら二股になっていた(泣)」
「このお祭りは、自分が小さい時から母に連れられてずっと行っていた」
・・・
最初はこなれない、下手くそな文章でも構いません。
受取手は上手い文章を読みたいではなく、あなたの田園生活を追体験して共感したいのです。
そして、あなたも、慣れてくるうちに本当に自分の伝えたいメッセージが伝えられるようになるでしょう。
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